
ニンテンドーDS、相変わらず売れに売れているようですが、確かに面白いですね。机やテレビの前に構えなくても、ちょっとした空き時間にいつでもどこでも気楽に楽しめる。今年初めの購入以来、小学2年生の息子と競り合いながら、結構色々と遊ばせてもらっています。因みに、Newスーパーマリオブラザースでは単なるオールクリアだけではなくていわゆる「完全攻略『★★★』」まで行ったのですが(この辺りは、ゲームの進行上とってもお世話になったこちらのサイト参照)、息子に2日遅れての達成でした。残念。でも、こんなところでも息子の成長を実感できてちょっと嬉しかったりもして。
ゲームといえばニンテンドーの「Wii」も気になりますね。当初は「このネーミングはどうなんだろう?」とか、ちょっと今ひとつの印象を受けていましたが、先日のプレビューを見るとなかなかすごそうです(岩田社長のプレゼン、とっても好印象を受けました。「分かりやすい」です)。リビングでネットを活用するのにどんな端末を活用するのがいいか色々と試行錯誤したりしてますが、このプレビューを見る限り、「Wii」はその面でもかなり行けてそうな予感がします。12月2日の発売が楽しみだなあと、子供のクリスマス・プレゼントを親の好みで既に勝手に決めつけつつある状況です。(「親が率先して子供をゲームにハマらせてどうするんだ」という声も当然あり、それももっともなので、色々と配慮の欠かせないところだったりしますが。)
さて、新司法試験。ついに第一回の結果が発表されました。全体の合格率は約5割で、1,009名が合格。(因みに、法科大学院別の合格者数はこんな感じ。未習一期生も受験に加わる来年の結果はどうなるかな。なお、昨年の旧司法試験で最多合格者を出した早稲田大学の法科大学院では、未習者主体としているため、今年の受験生は19人しかいませんでしたが、来年は260名前後が受験することになりそうです<こちら参照>)。僕らが受ける来年は合格者数がほぼ倍の2,000人前後に増えるらしいですが、僕らのような未習者の受験が始まるほか今年の不合格者も加わって受験生が大幅に増え、事前の予想通り合格率が3割を切るくらいのだいぶ厳しいものになりそうです。(旧司法試験の合格率2〜3%に比べたら雲泥の差ではないかとの指摘はありますが、全体の合格者数はそれほど劇的に増えていないので<平成17年の合格者数は1,464名>、合格率という数字から受ける印象ほどの違いはないのではないかと思います。)
ということで、如何にしてこの試験を乗り切って法曹としての仕事に取り組む土俵に乗っかるかをきちんと考えなければなりません。今年施行された新会社法の立案担当者の一人で元司法試験予備校の講師もされていたという葉玉匡美氏(10月2日から東京地検特捜部に異動されるそうです)も自身のブログで指摘されているように、新司法試験では択一の出来が合格の要となりそうです(そして、同氏も指摘するように、今年の結果では私が在籍する東大法科大学院の卒業生は択一が弱点となっていました)。
択一が要求する「細かいけれど基本的な知識をしっかりと定着させておく」ということが重視されるのは、確かに実務家登用試験たる司法試験としてもっともなことであると思います。
しかし、残念なのは、法科大学院の教育がまさに本領を発揮すると思われる最終学年冬学期の様々な科目は、この択一で問われる内容とはおよそ関係のないものばかりなんですよね。例えば、僕はこの冬学期は、租税法のゼミ、信託法のゼミ、倒産処理関係の演習的な授業、会社法のガバナンス関連のゼミ、国際租税や金融取引課税関係の授業などを取りたいと思っていますが、会社法を除けば、少なくとも択一には全く関係のないものばかりです。(因みに、最終学期に残っている必修科目、「法曹倫理」と「現代法の基本問題」という科目も、司法試験とは全く直結しません。)そして、最終学期が終了した3ヶ月後には、この新司法試験がやってきます。なかなか悩みどころな訳ですが、自分が法曹としてやっていきたいとおぼろげながら思っている仕事の内容には大きく関わってきそうなこれらのテーマについてせっかく濃密な教育を受ける機会を与えられているのですから、自分としては、今学期、これらの授業も真剣に参加したいと考えています。でも、周りを見ると、最終学期は必修科目以外はなるべく履修せず、司法試験の準備に注力するというプランを立てている人達がかなりたくさんいます。先に述べたような今の試験の仕組みと競争状況からすれば、これはこれで相当に合理的な選択だろうと思われ、仕方のないことだと思います。
それにしても勿体ないですよね。以前にも書きましたが、大学院側は教育の熱意に燃えているし、学生側も学習したいという意欲はたっぷりある。でも、制度上、それらがうまく噛み合わない。(因みに、「法科大学院の教育と司法試験等との連携等に関する法律」というのがあって、その第2条2号では、法曹養成の基本理念として、司法試験では「法科大学院における教育との有機的連携の下に」判定を行っていかなければならないとしています。)「そんなこと言うなら、択一が要求するような基本的な内容は2年生までとか、せいぜい3年生の夏休みまでに自分できちんと身に付けておけばいいだろう」というご意見も聞こえてきそうですが、結構な負荷のかかる大学院の授業と内容が離れていてしかもだいぶ先の試験の準備ということになるとなかなかそうもいかないところがあります(もっとも、この点にはにだいぶ「甘え」が入っているとも言えますが)。
まあ、今更、制度の愚痴をこぼしていても始まらないので、僕としては大学院の最終学期の授業を楽しみつつ、試験の準備も可能な限り細々と始めていきたいと思っていますが、果てさてどうなることやら。
いずれにしても、挑戦しがいのあるものが目の前に立ちはだかってくれるのはとっても面白いことだし、恵まれたことであるとも言えるでしょう。何とか頑張っていきたいです。