2005年05月19日

ローマの知恵とICR-S300RMとほぼ唯一のレパートリー

ロースクール2年生の夏学期も3分の1を過ぎたくらいまで来ました。今学期の授業の中で一番面白いなと思っているのが、木庭(こば)先生の授業です。現代社会の諸問題を検討していく中で、古代ローマの知恵を教わり、毎回毎回なるほどなあ〜って感じです。この授業の最後に先生が一気にまとめて話す内容をきちんと吸収したいと思い、最近はクラスの学生の2〜3割くらいは持ってるかなというボイスレコーダーを購入しました。機種はサンヨーのICR-S300RM。で、せっかくなので、それで録音したちょっとお恥ずかしいものをアップしてみようかなと。最近ネットでは、Pod Castingなど、「音」が流行っているみたいなので、ちょいと自分もトライしてみようかということで、、、。 
 今学期の授業は、上級憲法、上級民事訴訟法、上級刑事訴訟法、民事系判例研究、Research Writing & Draftingという必修科目と、「法のパースペクティブ」という選択必修科目です。「法のパースペクティブ」というのは、大ぐくりな「法」の世界に対して「横串」を刺したり「斜め串」を刺したりして色んな方向から見直すことで、「法」についてのイメージを深めていこうというような、ボヤッとした雰囲気の科目です。ゲームの理論の視点から串を刺したり、外国法との比較の視点で串を刺したり、色んな先生の授業があるのですが、僕が選択したのは、ローマ法の考え方からの見通しで現代社会の諸問題に対応すべき法の諸概念について捉え直すという、木庭先生の授業です。

 ローマ法なんていうと古くさくて取っつきにくそうなイメージがあるのですが、これが授業を聞き始めてみると何だかとっても面白いです。今までのところでは、「占有」とか「時効」とか「相続」という民法上の基本概念が、ローマ法の世界ではどんな問題をどんな風に解決するために、如何に賢い見通しのもとで形作られてきたのかということ、そしてその概念がどんな事情によって長い歴史の中で多少ねじ曲がって現代に伝えられてきたのかということ、そしてさらにその「ねじ曲がり」が一つの原因となってせっかくの諸概念が現代社会の諸問題にうまく対応できなくなってきている状況、などについて勉強をしてきています。まだ木庭先生のお話を聞き始めたばかりでその面白さをうまく表現できないのが残念ですが、全13回の講義を経験し終わるとかなり違った見通しが見えてくるはずだと先生が言ってくれているので、それを楽しみにしています。出来れば、夏休みにでも、その「かなり違った見通し」について、ここでもう一度まとめられればと思います。

 この授業、ローマ法の考え方を扱うのですが、議論の材料としては現代の最高裁判例を使います。毎回いくつかの予め指定された最高裁判例を第一審の事実関係のところからキッチリと読み込んできた上で、授業ではまずその事案の具体的事情(人間同士のトラブルの根本的原因)を生徒との問答の中で把握し、次にそのトラブルを解決するために現代の最高裁がどのような方法を何故に採用したのかについてまた問答の中で検討し、そしてさらに、その中途半端な解決方法が、ローマ法の知恵から見通してみると如何に間違ったものであるか、というようなことについてまた問答を通じて生徒に気づかせていく、というようなことが1時間半近くかけて行われます。そして、最後の20分くらいで、その日扱ったテーマを歴史的な流れなども押さえながら先生が一気にまとめて講義してくれて授業終了になります。これがなかなか面白いわけです。

 この最後の20分くらいが時間が足りない関係もあって、相当広範な内容についてドバッとしゃべり続けられてしまい、後で記憶を反芻できる程度のノートをとることもなかなか困難なので、とうとう僕も流行りのボイスレコーダーを買ってしまったというわけです。既に1年生の頃からかなり多くの人達が授業のフォローのために使っているのを横目で見ていたのですが、後で授業全部を聞き直すというようなことは自分には時間が足りなくて無理だなあと思い、何とか授業中に必死でノートを取りまくって対応し、時間を節約するしかないと考えてあえて買わずに通してきていました。しかし、さすがに木庭先生の最後の20分間は今の自分の力ではそのやり方で対応できないし、あの内容のノート漏れはあまりに勿体ないと感じたので、意を決して購入した次第です。

 最近のボイスレコーダーってかなり進化してるんですね。録音中に気になるところ(ノートを取りきれないところ)が出てきたらすかさず「インデックスボタン」というのを押しておくと、そこにいわば「しおり」を挟んだような状態になり、後で聞き直すとき、その「しおり」を挟んである箇所だけをつまみ食い的に聞いていくことが出来ます。しかも再生スピードをある程度早める(逆に遅くする)ことも出来るので、録音したものをベタで全部聞き直さなければならないということもなく、結構効率的に復習が出来ます。文明の利器、活用しない手はないな、と思いました。

 機種はネットの書き込みなどを参考にして適当に決めたのですが、サンヨーのICR-S300RMにした主な理由はといえば、音が良さそうなこと、電池の持ちが良さそうなこと、MP3録音であること、SDカードが利用できて容量の調整がきくし色んな音のプレーヤーとしても活用できそうなこと、あたりです。ホントは2月くらいにサンヨーがHDD内蔵の大容量ボイスレコーダーを発売するというので、絶対それを買おうと最初は思っていたのですが、何かのトラブルで発売時期が一気に3ヶ月以上遅れると発表され、その間冷静に考えてみたら、HDD内蔵だとやっぱり取り回しで色々と気を遣いそうだし(落とすのが怖い)、HDDの回転音って録音にも影響しそうだし、静かな授業中だと気になりそうな気もするし、、、などなど色んな考えも出てきたので、結局発売後ちょっと時間が経ってそれなりに評価が安定していた機種の購入ということになりました。

 で、タイトルに書いた「ほぼ唯一のレパートリー」ということですが、このブログの昔の方を読んだことのある方は察しが付かれるかも知れませんが(って、そんな人いるわけないか)、超恥ずかしながら、私の弾いているウクレレの音を録音してみました。昔、ここで書きましたが、IWAOというアーティストのウクレレのレッスンを受けたことがありまして、その時の課題曲だったものです。ウクレレ・ソロというと日系ハワイ人のハーブ・オオタさん(その世界では親しみと尊敬の念を込めて「オオタサン」と呼ばれるようです。いわば「オオタサン」が固有名詞になっている)という非常に有名な第一人者がいるのですが、彼の息子ハーブ・オオタJr.が「Ukulele Romance」というCD(しかしすごいタイトルですよね)の中で弾いているものです。曲名は「Pua Lokelau」。曲を作ったのはお父さんのオオタサンとのこと。お父さんの曲をJr.が弾いてCDに載せているのは珍しいんだそうです。ホンモノの演奏は、すごくきれいで、独特の落ち着きがあってとてもいい曲ですよ。自宅の自分の机の上の隅っこの方にウクレレがいつも立てかけてあって、法律の勉強で頭が固まってしまったときに、このほぼ唯一のレパートリーを爪弾いて気分転換したりしてます。なので、結構この曲、弾き込んでいるはずなのですが全然うまくならない、、、。楽器は好きなんだけど、どうも昔から才能がないみたい。まあ、でも好きで弾いてるんだからいいっすよね。せいぜいこのブログの、長文の書き込みの一番下の目立たないところでチョロッと公開しているくらいであれば、何とか許していただきたいということで。では、恥ずかしながら、これです。(クリックすると、たぶんいきなり拙い音が流れ出てきてしまうと思うので、どうぞご注意を。)(しかし、これだけでも相当恥ずかしいのに、自分のしゃべる声を公開するっているのは、相当勇気がいりそうです。)
posted by Takao at 09:47| Comment(2) | Law
この記事へのコメント
こんにちは。
ブログ、密かに楽しませていただいております。
パースペクティブは木庭先生にされたんですね。私もとても興味があったのですが、日程の関係で断念せざるを得ませんでした。中村さんのコメントを読んでいたら、あまりにも面白そうなので、今年単位を落として来年再履修したい気がしてきました。というのは冗談としても、ICR−S300RMで録音したものを一度お聞かせ願えれば幸いです。
私は広渡先生の比較法の講義を選択したのですが、堅苦しい法律の授業ばかり続く中、一服の清涼剤のような心安らぐ内容です。パースペクティブはロースクールの醍醐味かもしれませんね。
それにしても、木庭先生が講義の最後にご自分の言葉でまとめて下さるというのは良いですね。他の講義でもそういう時間を作ってくれないかなぁ、といつも思ってしまいます。せっかく素晴らしい先生方の講義を受けているのに、質疑応答だけで終わってしまうのはもったいない気がしてならないので。。。
長文になってすみませんでした。
では、また。
Posted by Toko Shiotsuki at 2005年05月21日 13:33
Tokoさん、コメントありがとうございます。
ご依頼の件、了解です。別途、ご連絡します。
双方向授業、確かに先生達も以前模索段階にあるようで、勿体ないなと感じる場面もよくありますよね。先生同士も色んなタイプの授業をお互いにのぞき合ってみたらよいのにと思ったりもします(最近たまにそんな場面を散見しますが)。第一期生の僕達としては、先生達の成長過程もある種楽しませていただきつつ、自助努力に励まなくてはいけないということでしょうか、、、。
Posted by takao at 2005年05月22日 07:02