今日、昼間たまたま新宿で時間が空き、ちょうど「映画の日」ということもあり、1,000円で映画を見てきました。「ゼブラーマン」です。テレビや雑誌でチラチラと紹介を見るたびに不思議な魅力を感じて興味を持っていたところに、かの「カリスマ・ファンドマネージャー」藤野英人氏も堪能したということを知り、さらに興味津々となっておりました。いやあ、取りあえず、楽しませてもらいました。 映画にも、いろんなタイプがあるんだろうと思うのですが、「ゼブラーマン」、今まで僕が見たことのないタイプの映画でした。僕の個人的な印象としては、小劇場で繰り広げられる演劇・芝居のにおいを強く感じました。
もともと演劇・芝居を鑑賞するというような文化的な趣味は全然持っていなかったのですが、たまたま以前働いていた日銀の数年後輩で日銀を辞めて演劇・芝居の世界に身を投じた変わり種の松枝佳紀氏(劇団アロッタファジャイナ主宰、脚本・演出家)という人がいて、彼のお陰でここ1〜2年、彼が関わる演劇・芝居を見させてもらっています。
小劇場での演劇・芝居というのは、短時間で、少人数で、簡素な舞台装置と生身の身体を駆使して無限の広がりを持った世界を表現しなければならないので、それに最も適した形で非常に独特な表現方法を用いるんですね。僕なりの勝手な解釈としては、登場人物の性格や役柄、ストーリーのテーマ性、観る人を疲れさせないためのジョーク、などなど、あらゆる面において一種独特のデフォルメ(一つのイメージと抱き合わせた極端な誇張と、不必要なリアルさを排除する極端な省略)が非常に綿密に組み立てられている気がします。
で、この「ゼブラーマン」でも、まさに極端なデフォルメが多用されていて、僕としてはホントに小劇場の演劇・芝居的なノリでぐいぐいと引き込まれ、笑わせられ、そして感動させられてしまいました。演劇は演劇で非常に面白いトリップ感覚を味わわせてくれて大好きになっているのですが、そのノリに映画ならではの映像の実験的要素を加えると、これはこれでまたこんな不思議な世界を作り出すことができるのか、と、とっても強い印象を植え付けられた次第です。
世の中、色んなところで、色んな面白いことを手がけている人達がたくさんいるもんですね。
それにしても、小さな息子から「お父さん、頑張って」と声をかけられ胸を熱くするお父さんの気持ち、泣けちゃうシーンでした。って、映画の中味についてはあんまり語ってしまうべきではないですよね。あとは見てのお楽しみということで。
2004年03月01日
ゼブラーマン、見てきました
posted by Takao at 22:53| Comment(1)
| Movie
この記事へのコメント
ちょっと見てみたいですね。「ゼブラーマン」
Posted by 番匠 修二 at 2004年03月03日 09:18